① 最後は人の手!
工作機械は年々高性能化され、いわゆる職人仕事が少なくなってきている昨今ですが、弊社では小ロット・短納期に対応するため汎用加工機は無くてはならないものだと考えます。 数値制御加工機と汎用加工機を使い分け、試作品や小ロット品、治工具等もできる限りの納期で確かな製品をお届けします。
② 無い物は作る!
旋削加工に欠かせないのが刃物の存在です。私どもは「ここにこんな加工はできないか」というお客様の声に応えるため創業当初から自社内で旋削刃物を設計製作し加工に活かしてきました。 弊社ではこれらの刃物をNC旋盤での仕上げ加工に用いることができるほど精度を高め、ご好評をいただいています。 完成品の精度・公差についてはこちらをご覧ください。
【オリジナル刃物による切削例~弊社試作品の紹介~】
一見何の特徴もない溝の入ったホイール(S45C材)ですが…(以下クリックすると拡大します)
溝内の壁にもさらに溝加工(R溝×2ヶ所)を施しています。仕上げ旋削は全て同時に行うため高精度を確保できます。 反対側の壁には凹の底部分にV溝加工をしています(分かりにくくてすみません)。壁の高さが溝幅よりも高い点にも注目です。ただ溝バイトを突っ込んでいるわけではなく、自作のバイトを使い旋削することにより溝幅の寸法や、溝底の面粗さも高精度を実現しています。 ちなみに断面を図示するとこんな感じです。刃物の形状や動かし方でさまざまな形状に加工できます。
③ 図面がなければ・・・?
「客先からの座標データを製作図面に書き換えるのが手間だ・・・。」 「砥石完成図面はあるんだけど、砥石粒度にあわせて何パターンも図面を用意している時間がない・・・。」 こんなご相談にも佐々野製作所はお応えします。自社内でデータのCAD・CAM化が可能なので作図の補助やちょっとした仕様変更にも素早く対応可能です。図面がなくてもあきらめずにご相談ください。もちろん紙データでもご注文OKです。 ※対応可能なCADファイル形式についてはお問い合わせください。
④ 製品は末永く
「外径だけ削りなおして下さい」 弊社で製作した工具は末端のお客様にもご好評いただき、使用中に発生したキズ落としや再電着前の整形にこうしたご依頼も多く頂きます。
旋削での修正加工は加工前の各部検査や切削刃物の予期せぬ摩耗への対処など、新品製作時には起こり得ない手間が発生するのも事実です。 しかしながら日頃弊社製品を大事に使用していただいているお客様には感謝の意も込めまして対応させていただいております。
※修正加工は基本的に弊社で加工、納品した製品のみ対応とさせていただいております。
※砥石類の修正はお客様にて砥粒層及び接着剤を落としていただく必要があります。
※その他、修正加工には弊社独自の規定を設けさせていただいております。詳しくはお問い合わせください。
⑤素材からこだわる・・・
弊社で使用する素材は協力会社のもとで、特定の熱処理を行っています。(材種・ご希望によります) これらの熱処理方法の違いで加工時の精度はもちろん、エンドユーザー様が使用された際の加工精度や工具自体の耐久性に影響が出ることも確認されています。
旋盤加工は得てして「たかが丸物・挽物」と揶揄されることもありますが、我々は「旋盤加工でないとできないこと」があると自負しております。
④で記載しました高精度修正加工も、上記のような管理・検証・実績があるからこそ可能となっています。